第26回三河湾周遊レース参戦記
MOSSY-TIE 近藤幸宏
4月初日、街中では例年より早く満開を迎えた桜がそよ風に吹かれ、ちらほら舞い始めていた。僕は、初夏を思わせるような清々しい朝、艇長会議が行われる日産マリーナ東海へ車で向かった。艇の回航チームは、陸とは違って芯から冷え込む海上を、夜明けとともに走ってきた。
この日のレース海面は、波も穏やかで南西の風が入り、絶好なレース日和となった。スタートは、混戦を避け中ほどより抜け出し、西浦半島沖でスピンアップ、第1レグはトップで通過。豊橋観測1号ブイを回航後、第2レグは佐久島までの上りで、昨年苦い思いをした右海面でなく左海面(渥美半島側)を選択した。今回は、OP級ナショナルチームの選考会入りをしている蜂須賀啓介君が乗艇していた。右海面を走る艇を見て父親に「あっちの方が伸びてる」を連呼していたが、聞き入れる事はなかった。結果、徐々にヘッダーの風が入り、佐久島手前でIRCクラスのトップ艇に先行を許す結果となってしまった。
第3レグは、佐久島からフィニッシュまでのレグでクォータリーの風。佐久島回航直後には先を行く艇に大きく差をつけられたものの、スキッパーも集中力を切らすことなく、スピンチェンジ・トリムをしながら風を拾い走り切り、フィニッシュ時には2分程度の差まで縮めていた。後続艇はさらに風が落ち、苦労をしていた様子で、結果として修正後もTRSクラスでトップを取ることが出来ました。
MOSSY-TIEは現在の1D35へ乗り換え3年目となりますが、レーティング通りの走りがなかできずに、今一つ成績が残せていないなかでのクラス優勝は本当に嬉しく思います。
モシタイから写した写真